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自閉症の食事介入についてのよくある質問

回答者: カリン・セルーシー


自閉症および広汎性発達障害の治療のための食事介入
FAQ(よくある質問)


回答者:カリン・セルーシー。著書『自閉症および広汎性発達障害の謎を解く』−調査と回復をもたらした母親の物語−。ANDI(食事療法のための自閉症ネットワーク、The Autism Network for Dietary Intervention:)の共同創立者。同ネットワークのニュースレター(The ANDI News)の共同編集者。


免責事項:以下は医学的な助言ではありません。子供の食事内容を変更する際には、医師か資格のある栄養士の指導の下で行うことをお勧めします。


Q: 私は自分の子供にアレルギーがあるとは思いません。また、アレルギーが自閉症を起こすとも思いません。どうして自分の子供の食事から、ある食物を取り除く必要がありますか?


A: ここ数十年の間は、自閉症と食事の間に何か関係があるらしいと、親たちが言っていただけでしたが、現在は子供たちの中には、ある食物は発達途上の脳に影響を与え、自閉症的行動を起こすという科学調査結果が増えています。これはアレルギーから起こっているのではありません。こうした子どもたちの多くは、ある種のたんぱく質を正しく分解できないことが原因なのです。


Q: そういう子供たちがそのようなたんぱく質を食べるとどうなりますか?


A: 英国、ノルウェイ、米国フロリダ大学の研究によると、自閉症児の尿の中にアヘンのような働きをするペプチド(たんぱく質が分解されたもの)が、高い確率で発見されています。アヘンは麻薬で、モルヒネのように脳の働きに影響します。


Q: どのたんぱく質がこのような問題を引き起こすのですか?


A: 2種類のたんぱく質が、主な元凶のようです。グルテン(小麦、オート麦、ライ麦、大麦のたんぱく質)と、カゼイン(牛乳のたんぱく質)です。


Q: でも、私の子供が口にするのは、牛乳と小麦で出来たものだけです。子供が食べるのは、牛乳、チーズ、シリアル、パスタ、パンだけなのです。もし、こうしたものを取り上げてしまったら、子供は飢え死にしてしまいます。


A: 子供がこうした食物しか食べないのには立派な理由があるのかもしれません。アヘンのような麻酔系麻薬は、常習性が高いのです。もしこの「麻薬過多」という表現があなたの子どもに当てはまるなら、元凶となるたんぱく質を含む食物に依存症状態になっています。あなたがそれらの食物を取り除くことで、子どもが食べるものがなくなってしまうように見えますが、最初の“禁断症状”を乗り越えれば、子どもたちはもっとほかの食物を食べるようになったと、多くの親たちが言っています。数週間後には、ほとんどの子どもたちが、親たちが驚くほど、食べるものの幅を広げています。


Q: しかし、子供に牛乳を飲ませないで、カルシウムの補給はどうするのですか?


A: 0歳から10歳までのお子さんは、一日に800から1000mgのカルシウムを必要とします。一日に約225ml(8 oz)のコップに三杯、米や大豆、芋で出来た強化ミルクを飲めば、必要量を摂取できます。一日に一杯しか飲まなくても、市販のサプリメントで、残りの500mgのカルシウムを補うことが出来ます。カークマン・ラボ(連絡先電話番号:+1-800-245-8282 USA)では、色々な形の風味つき、風味なしのカルシウム・サプリメントを作っています。調合薬局では、メープルシロップ、蔗糖、ステヴィア、水を使って、客にあったカルシウム飲料を作ることができます。


 食料品店には、優れたカルシウム強化牛乳代替品が置いてあります。カルシウムを強化したものが何種類もありますので、確認してみましょう。大豆ミルクはたんぱく質が含まれていて、ある子供たちにはとてもよい代替品です。しかし自閉症児の中には大豆にもアレルギーを起こす子供たちもかなりいます。ライスドリームという米ミルクは大麦酵素を使っているので、グルテンに敏感な人達にとっては、少々心配です。グルテンフリーの食事には、他のメーカーの米ミルク、例えばパシフィックフードの米ミルクなどを、近所の自然食品店で見つけましょう。デリーフリーという名で、芋を基調とした代替ミルクが、通信販売で注文出来ます(+1-800-497-4834)。これは米ミルクよりは糖分が控えめです。


Q: この食事療法は、お金がかかりますか?


A: あなたが手元においておきたいと思うような、グルテンフリー食品のいくつかは、普通に買っていたものよりも費用がかかることは否めません。しかし、ケースで注文すると、今まで紹介した代替ミルクは、牛乳とほとんど同じ値段です。ある親御さんの話では、自閉症児は牛乳を一日に4リットル(1 gallon)以上も飲んでいるのに(つまり、月に7200円($60)は掛かっていたことになるのに)、1リットル当たり150円($1.30 / quart)の米ミルクに変えるのに躊躇しているのです。


お米で出来たワッフル冷凍食品のように、どんな食品でも冷凍された便利なものは高いですが、自分で作れば簡単でお金もかかりません。米粉を一括購入すると、450gあたり54円(「45/pound)ですし、またグルテンフリーの料理本もいいものがあります。注文するよりも、ご自身でお米や芋をもっと頻繁に使うようになるでしょう。そうすればお金も節約することになります。


Q: 牛乳は子供の健康に必要ではないのでしょうか。


A: アメリカ人は特に、それが真実であるかのように、育てられてきた傾向があり、それはアメリカの酪農協会が勧めてきたことなのです。そして、多くの親御さんたちが自分の子供たちに、出来る限りの牛乳を飲ませる努力することが、親の勤めであるように信じてきました。しかし、そんなに牛乳を飲まなくても、完璧に健康である子供たちはたくさんいるのです。子供たちに必要なのは、“牛乳”ではなくて、“カルシウム”なのです。牛乳は、“世界で最も過大評価されている栄養素”と言われ続け、しかも“牛の赤ちゃんのためにしかならない”とさえ言われました。牛のホルモンが毎日摂取されると、人間の体内ではカルシウムの摂取阻害を引き起こすという事実さえあるのです。


気を付けましょう。日常食品から全ての牛乳、チーズ、クリームチーズといったものを、取り除かねばなりません。「カゼイン」や「乳清」といった食品を含むものも全て、取り除かなければなりません。「カゼイン何々」というような言葉を含む食品もです。食品成分表を読みましょう。パンやマグロを使った食品には、牛乳も使われていることが多いのです。大豆チーズでさえ、カゼイン塩を使っていることが一般的なのです。


食事から乳製品を除いた生活に関して、詳しい説明を必要となさっている方には、良い本があります。『Raising Your Child Without Milk(牛乳なしで子供を育てる)』という題で、作者はジェーン・ザキン(Jane Zukin)です。また、『Don't Drink Your Milk(牛乳を飲んではいけない)』という小冊子もあります。ジョン・ホプキン病院の小児科棟院長をつとめ、『Essential Pediatrics(必須小児科)』の著者でもある今は亡きフランク・オスキ(Frank Oski)によるものです。この本は、いくつかの調査研究の結果を引用しており、その研究結果によると、牛乳は人間の子供にとって、適切な食品ではないと結論付けられています。パーク・シティー出版(Park City Press)から、4.95ドルで販売されています。出版社住所は、PO Box 25, Glenwood Landing, NY. 11547 USA で、ISBNは、0671228048(英語)です。


Q: 私は子供の食事から、乳製品を取り除きたいと思っていますが、グルテンを取り除くことが出来るかどうか自信がありません。いろいろ手間が掛かりそうですが、私はとても忙しいのです。本当に取り除かなければならないのでしょうか。


A: 理解していただきたいことは、ある特定の子供たちにとって、こういう食品は脳に有害だということです。ある子供たちにとっては、グルテンを取り除くことは、乳製品を取り除くことよりも重要です。あなたは分かっていて子供に毒を与えたりはしないでしょうが、もしお子さんがこのカテゴリーに含まれていれば、あなたがしていることというのは、まさにそういうことになってしまうのです。自閉症を患う人達は、こういう食品を食べることによって、自分の脳の発達に、実害を及ぼしてしまうことが、ありえるのです。


Q: それらの食品の両方を一度に取り除いてしまうのは、子供の反応がどんなものかと恐ろしい気がします。徐々に慣らしていくというのはどうでしょう。


A: まず乳製品を取り除いて、それから完全にグルテンなしの食生活に切り替えることを、強くお勧めする親御さんが、多いです。グルテンに関しては、より多くの努力が必要で、親にもある程度の知識が必要です。調理にも時間がかかります。子供の反応を正確に記録し、また、禁断症状を少なくするために、この食事療法を段階的に行うことを勧める医者もいます。専門家は牛乳と小麦が互いに似ていることを認めているようですし、もし片方に問題があるならば、他方も出来るだけ早く取り除くことが必要です。


Q: 自分の子供にそれが必要かどうかは、どうすれば分かりますか。


A: ペプチド反応テストがいくつかありますが、誤診がよくあるようです。信頼できる一般的なテストというのは、まだ存在しません。例えばDANグループの医者も研究者も、このことは自閉症の人達にとってとても一般的な問題であるという見解です。ですから、食事療法の移行期間というのが、あなたの子供にとって一番のテスト方法のようです。実験結果というのは、医者にとっては最も説得力があるものですが、多くの子供が示す顕著な症状の改善こそが、食事療法に乗り気でなかった配偶者さえ説得し、協力者に変えてしまうのです。


 乳製品と小麦製品の両方かもしくはどちらかを大量に摂取する子供たちの多くは、その食品が取り除かれてから、数日のうちに変化を見せます。ある子供たちは、3ヶ月掛かったという例もあります。大して良くならなかったという子供たちもいますが、もう一度たんぱく質をとり始めたら、症状が顕著になったという例もあります。食事療法は厳密でなければなりません。一見気づかない隠れたグルテンや乳製品に気付き、それを除去して初めて症状が改善されたということも、よくあることなのです。目と目を合わせるアイ・コンタクトや、社会性、言葉使いが顕著に変化するならば、食事療法が大切な問題であることを示す一つのサインなのです。腸の働きや、睡眠のパターンの変化にも注意してください。


Q: 私の子供は、乳製品をやめただけで大きな違いを見せましたが、大量の小麦製品を食べるようになりました。減少したアヘンをそれで補っているようにさえ見えます。もしグルテンを除去したならば、やはり大きな違いが出ると思われまか。


A: グルテンを大量に食べたがる子供は、それが除去されると、改善症状を示すはずです。乳製品に対して、より明らかな反応を見せる子供たちもいますが、グルテンに対してそうである子供たちもいます。残念ながら、グルテンはカゼインと比べて、体の組織から全てが出て行くのに、時間が掛かるようです。尿検査では、カゼインは体の組織から出てゆくのに3日しか掛からないのに対し、すべてのペプチドのレベルが下がるまでに、グルテンなしの食事を始めてから8ヶ月掛かることもあるのです。症状が悪化したり、後退したりするようならば、禁断症状であることが多いので、ぜひそのまま療法を続けてください! そういう症状というのは、お子さんに益をもたらす兆候であることが多いのです。どれだけの成果が得られるか確信もないまま、大変な取り組みをしなければならないような印象を受けるかもしれませんが、お子さんの全生涯の中で、あなたがとってあげられる、最も大切なステップなのです。


Q:乳製品でも、小麦製品でもない食品といえば、私の子供が食べるのは、フライドポテトとチキンナゲットぐらいなのです。そういう食品は大丈夫ですか。


A: チキンナゲットは小麦粉の衣がついています。フライドポテトの中には、くっつかないように、小麦粉がふってあるものがあります。製造元などに確認してみることをお勧めします。台所に、切手を貼ったハガキを常備しておくと、重宝します。


 外食でフライドポテトを食べる最大の問題点は、フライをするオイルの中に、オニオンリングの衣とか、その他の小麦粉の衣が付いた食品のグルテンが含まれるという点です。ご家庭でフライドポテトを作って食べるのは、いいやり方です。もし、お子さんが、嫌がったなら、何かが不足している証拠です! あるお子さんたちは、食べ物の中にグルテンを探し出すのに並外れた能力を示すそうです。多くの子供たちが塩気の強いものを好むので、フライドポテトに塩をふってやると、もっと食べてくれるかもしれません。


Q: 他にグルテンを含むものには、何がありますか。


A: 小麦、オート麦、ライ麦、大麦、カムト, スペルト小麦、セモリナ、モルト、食物糊、穀物アルコール。そして原料成分表には記載されていないが、多くのパッケージ食品がグルテンを含有しています。小児脂肪便症と呼ばれる病気との関連で、グルテン非耐性に関する情報は、かなりたくさんあります。


Q: グルテンとカゼインを取り除いた後に、他の食品にも問題があるのに、気が付きました。例えばりんご、大豆、とうもろこし、トマト、そしてバナナです。短気になり、頬や耳が赤くなり、下痢やオムツかぶれをすることもあります。私はあなたがこういう子供たちはアレルギーを持っていないとおっしゃったと記憶していますが。


A: 多くの人がアレルギーを持っていたり、またアレルギーに関わる症状を持っています。例えば、花粉症、喘息、湿疹といった類です。そういう人達は“典型的な”アレルギーとは違い、なおかつスキン・テストでは発見することが出来ない、食べ物に関わる問題を抱えていることが、時々あります。この方の場合も、別のタイプの免疫系統の問題だと思われます。


Q: ということは、上記の食品は子供の自閉症とは関係がないので、食べさせても大丈夫でしょうか。


A: そうでもないのです。現在の調査では、多くのケースにおいて、自閉症は免疫系統の疾患であるということを示しているのです。この疾患がカゼインやグルテンを分解するのに問題を引き起こしているのですが、石炭酸系の食品を分解するときにもまた、問題を起こし(フェノール硫黄転移酵素欠乏)、また他のアレルゲン(アレルギーを引き起こす元)に対しても過剰反応を示すのです。


 グルテンがひとたび除去されると、その傾向がさらに明らかになることが良くあり、それは多分、グルテンの影響によって、「隠されていた」からではないかと思われます。グルテン非耐性によって引き起こされていた“腸管漏れシンドローム”が、今になって他の食品が、腸のスクリーンや血流に流れ込むようになった、元凶なのかもしれません。


 こういう食事療法に反応する子供たちにとって、アレルゲンは免疫系統に更なるストレスを与え、行状悪化と発育不全を引き起こすことが認められています。


Q: しかし、私の子供の免疫系統は、全く問題ないように思われます。病気になることは滅多にありません。


A: 私たちが言っている免疫系統の問題というのは、免疫機能が失われてしまうのとは違うのです。むしろ免疫機能が阻害されてしまうということなのです。多くの子供たちが(全員ではないけれど)、耳の感染症にかかったり、赤ん坊の時にはよく吐いたり(多分これは牛乳が関係しているのでしょう)、慢性的に下痢や便秘をしたり、便がゆるかったり(この場合は、たぶん小麦でしょう)しています。


自閉症児が家族の中で一番健康であるように見えるという親御さんもいます。こういう場合には、次のような仮説が立てられるのです。つまり、免疫システムがあまりにも攻撃的過ぎて、神経系統が興奮しすぎてしまう結果となるというわけです。これは、抗ミエリン抗体を持っている子供たちがいるということを説明するでしょう。またある子供達が複合アレルギーなどの免疫系統の問題を持っているにもかかわらず、食事療法であまり好転を見ない説明もつくでしょう。


Q: こういう問題が、なぜ起きるのでしょうか。自閉症は以前よりも一般的になっているように思えます。


A: 研究者にもまだよく分かっていません。しかし今の段階では、多くの症例を見ると遺伝的要素や、有害性環境に原因があったり、予防接種とかウィルス感染といった免疫システムにストレスを与えるような出来事が引き金になるといった複合的原因が考えられます。また、抗生物質の長期使用がこの障害を引き起こすことになった症例も幾つかあります。


Q: 牛乳や小麦が駄目、その上、ほかにも食品アレルギーがあるとしたら、私はいったい何を子供に与えたらいいのでしょうか。


A: ほとんどの子供たちが、鶏肉やラム肉、豚肉、魚、芋、米、卵白を食べても大丈夫です。オランダボウフウ、タピオカ、葛粉、蜂蜜、メープルシロップも、たいがいは大丈夫です。マクドナルドのフライドポテトも、現在グルテン無しになっています(ただし、たぶん大豆やとうもろこしが使われているようです)。ある種の白身のナッツ、例えばマカデミアナッツやヘイゼルナッツといったものも、たいがいは大丈夫です。ホワイトコーンや、ベーコン、ホワイトグレープや西洋梨といった果物、豆類、ゴマ、アマランサスとテフのような穀類(これは自然食品の店においてあります)ならば大丈夫、というお子さんもいます。与えることの出来る食品は必ず存在します。非常に好き嫌いの激しい子供でさえ、粘質の日本の米や、フライドポテトは好んで食べるようです。


Q: どの食品にアレルギーがあるのか、どうすれば分かりますか。


A: アレルギー除去の献立を試してみてください。例えば、数日間一般的にアレルギーのもとになりやすいといわれる食品を取り除きます。それからひとつずつもう一度食べさせてみるのです。もしそれが肉体的であれ行動の上においてであれ、症状が見られたならば、数日のうちに食事療法をもう一度試みるのです。組織的に行いましょう。ひとつの食品が完全に体から除去されてから、別の食品を試すのです。たぶん図書館へ行けば手に入ると思うのですが、とてもいい資料が二つあります。ドリス・ラップ(Doris Rapp)の本で、『Is This Your Child(この子があなたのお子さんですか)』と、ウィリアム・クルック(William Crook)の本で、『Solving the Puzzle of Your Hard to Raise Child(育てにくい子どもの謎を解く)』です。


Q: 私は子供の栄養に関してとても心配しているのですが、彼の「アレルギー」によってますます食べる物の選択肢が狭められてしまいます。もし、子供の食べる果物が、りんごとバナナだけで、しかもそれらにアレルギーだとしたら、うちの子はいったいどうすればいいのでしょう。


A: 果物は水、砂糖、食物繊維、そしてビタミンを含みます。それらの栄養素は他の食品からも摂ることが出来ます。


Q: 私は「五大食品群」はとても大切だと思ってきました。


A: はい、バランスよく摂ることはとても大切です。ただし、それは食品に耐性がある人達です。しかし、バランスの取れた食事をする人達は、ビタミンを摂る必要がない一方、栄養素に不足のある人はよいビタミンやミネラルのサプリメントを飲んで、補充することが出来るのです。


Q: そうすると私は子供にビタミンを与えたほうが良いでしょうか。


A: その通りです。Poly-Vi-Soy with Iron(鉄分を含む、大豆を原料としたサプリメント)からはじめると良いでしょう。もしくは、グルテン・フリーのマルチビタミン・ミネラル・サプリメントを近所の自然食品店や、カークマン・ラボ(連絡先電話番号:+1-800-245-8282 USA)から購入してください。“カル恐竜のチュアブル”というサプリメントや、"アイ・ラブ・シッフ"という名前の液状サプリメント、チュアブル錠は、食品に敏感な子供たちの多くにとって安全で、ミネラルを含むものと含まないものの両方があります。多くの自閉症児たちは、ビタミンB6やマグネシウムの投与によって、症状を改善しているのですから、カークマンのような所から、このような栄養素をふんだんに含んだサプリメントを注文なさると良いでしょう。自閉症リサーチ・センターのバーナード・リムランド博士は、18kg(40lb)の子供には、一日にB6を300mg、マグネシウムは100mg与える様、薦めています。腸管が漏れる症状がある人達では、B6(神経系機能を助長する)の吸収が大幅に阻害されている可能性があります。


Q: 他には何が必要でしょうか。


A: 人間には食品からとらなければいけない、6つの基本的栄養素があります。水、たんぱく質(とアミノ酸)、炭水化物、脂肪、ビタミン、そしてミネラル(鉄分とカルシウムを含む)です。また食品には、疾患予防等の機能を持つと思われるある種の植物性物質が含まれています。 経験の豊富な栄養士に、食事制限が必要な子供に対して、ピクノジェノール(フランス海岸松樹皮抽出食品:フランス南西部ボルド地方に生育する樹齢25年以上のフランス海岸松の樹皮から 抽出された天然の抗酸化栄養食品)のようなサプリメントを使うことを相談すると、とても役に立つでしょう。


 鶏肉、キャノーラオイル、芋、米、カルシウム強化飲料、ミネラルを含んだマルチビタミン液状サプリメントのみで一年間やってきた子供たちは、血液検査による栄養診断で、とても良い結果を出しています。他の文化圏の食生活と比べて、アメリカ的な食生活がいかに無駄なもので満ちているか、実に驚くべきことです。


Q: 子供が食事療法に反応するかどうかは、どうすれば分かりますか。


A: 一番分かりやすいのは、お子さんが非常に偏った食事、特に牛乳と小麦製品に偏っていないかということです。これは必ずしも「同じものを必要とする」とは考えられず、生物学的な中毒症状といえます。食事に「自ら制限」を設けてはいないがこの食事療法に反応する子供の場合は、普通以上に大食か小食の子供です。大食の場合、食品が麻薬のもとだとはなかなか気が付きませんが、しかしお子さんは食べると“気分がよくなる”ということを知っているのです。小食の場合は、多くの食品がお子さんの気分を悪くするからで、出来る限り食べたくないということです。このように「十分に成長することに失敗した」自閉症児たちは、新しい食生活になれるのがとても大変なのですが、それは親の恐怖心のせいということが出来ます。しかし子供にとって害のある食品の代わりに良い物が与えられれば、改善されていくのが普通です。


皮膚炎や極度の乾燥肌、偏頭痛、金切り声を上げる、頬や耳が赤くなる、排便が異常である、睡眠のパターンが異常である、発作があるということも、食品アレルギーや、ビタミンの不足を示す症状の例です。


Q: イーストについてよく耳にしますが。


A: カンジダ菌やそのほかのイースト菌は私たちの体の中に、ごく少量ですが住んでいます。免疫系統が十分に機能しない人の場合、それらの菌が腸内で繁殖して、問題の温床となることがあります。例えば、疲れやすい、糖分への欲求が強くなる、頭痛がする、行動に問題が生じるといった具合です。


Q: 本当でしょうか。


A: つい最近になるまで、わからなかったことなのです。カンザスのウィリアム・ショー博士(Dr. William Shaw)が、異常症状のある人たちの尿を検査して、「菌性の代謝産物(イーストの老廃物)」の割合が 異常に高いことを発見しました。被験者には自閉症患者も含まれています。この現象に関する彼の最初の研究論文は、1995年の治療化学ジャーナル(the Journal of Clinical Chemistry)、Vol.41, No.8に掲載されています。彼が携わった尿有機酸テストは、グレート・プレインズ・ラボラトリー(連絡先:+1-913-341-8949 USA)で、行われました。


Q: ということは、イーストが自閉症の原因ですか。


A: この発見は、自閉症患者の免疫系統が機能的に異常であることのひとつの因果関係を示しているに過ぎません。しかし、あまりに早い時期に抗生物質を使うと自閉症傾向を持つ子供には発症の引き金となる可能性があります。カンジダ菌が腸の浸出量(腸管が漏れる症状)を促し、その際にグルテンやカゼイン蛋白が、分解される前に血流に流れ出し、自閉症特有の行動の一因となりうるいう仮説が立てられています。ADDとかADHD(注意欠陥多動性障害)の子供の親御さんも、自閉症児の親御さん同様に、カンジダ菌の治療をしたところ、お子さんの行動や集中力に改善が見られたとおっしゃる方がたくさんいます。


Q: カンジダ菌の治療はどのようにしたらいいのでしょう。


A: かかりつけの小児科医に、ナイステイン(Nystain:真菌による感染症を防ぐ場合などに用いられる薬剤)による治療を依頼してみるのが、ひとつの方法で、これは、局所抗菌治療(つまり血流に吸収されない方法)です。この投薬治療は、数ヶ月にわたって投与されても極めて安全性が高いと考えられています。11キロから16キロくらいの子供なら、スティビアベースのナイステイン粉薬(1ccあたり125,000ユニット)を一回1ccを一日に4回とることから始めるとよいでしょう。近所の薬局には、砂糖を基にした処方箋のいらない薬が置いてあると思います。これはイーストにえさをあげているようなものです! 調剤のできる薬局を選びましょう。例えばパスウェイ(Pathway、連絡先:+1-800-869-9160 USA)があります。


 ヨーグルトの中に見られる自然のバクテリアといえば乳酸菌ですが、その乳酸菌のような善玉菌(プロバイオティクス)も、カンジダ菌と戦ってくれます。自然食品店の冷蔵品売り場、又はカークマン・ラボから入手できます。乳酸菌摂取剤には牛乳ベースのものがあるので、よく確かめて、そうでないものを入手してください! ビフィズス菌も大腸で働き、大きなメリットがあります。“FOS”という製品が、善玉菌を育てるのにとてもいいサプリメントです。


Q: 善玉菌はよく言われる“健康的な菌相”ではありませんか。


A: そうです。善玉菌はあなたが食べた糖分のためにカンジダ菌と争ってくれます。ですから、「よいバクテリア」なのです。抗生物質を飲めば、乳酸菌もあなたの腸から全滅してしまうことに、すでにお気づきでしょう。


Q: だから抗生物質を飲むときには、ヨーグルトを食べろというわけですね。


A: そのとおりです。実は1950年代に、経口抗生物質が常用剤として最初に登場しました。科学者はこのカンジダ菌の問題について知っており、ナイステインで錠剤をコーティングしました。数年後、連邦薬事局(FDA)はこの二つの薬を別々に処方するように決め(実際は別にはならなかったのですが)、その薬の製造を中止しました。


Q: 私の友人の子供はナイステインを服用し、その結果嘔吐してしまいました。もしナイステインがおっしゃるように安全なら、どうしてそのような反応が出たのでしょうか。


A: そのお子さんはカンジダ菌の「個体数激減反応」にあったのだと思われます。カンジダ菌が死んでゆくとき、毒素を血流に出すので、それが吐き気や嘔吐、下痢の原因となるのです。カンジダ菌がこのお子さんの問題源であったということは、確かにありえますね。ご友人は、投薬量を変更する(はじめは少ない量で始めて、だんだん「普通の量」にする)という方針で医師と話し合われたほうがよさそうです。


Q: 私の担当医はこのことをまったく聞いたことがなく、非常に懐疑的です。私はこの方法を試したいと思っていることを、なかなか医師に告げられないのですが。


A: 懐疑的であるというのは、医者や科学者にとってはとても良いことです。しかし、安全で、治療の邪魔にならないこのやり方を支援する研究結果も出ていることですから、十分な情報を提供して、あなたの希望を述べ、医師の支援を求めるかどうかはあなた次第です。医師にとっては、データがすべて、仲間内の評価がジャーナルの中で発表されるまで、治療方法として提案しないで、待っているほうが良いのです。しかし、親が「二重盲検法」の結果がすべて出るのを待つまでもなく、自分の子供を助けたいと思うのも当然のことです。このアプローチが通常ではないサプリメントを用いたり、治療の邪魔になる薬を用いたり、高価な治療法を用いていないのですから、かかりつけの小児科医は支援してくれてもいいはずです。あなたが数週間これを試してみたいこと、食事療法をしている間、あなたの子供がどのように改善していくかを客観的に記録すると説明してください。


Q: どこで支援を得ることができますか。


A: あなたの近くにいる親御さんで、この治療法に気が付いている人がいるかもしれません。http://www.autismndi.comでPASSリストをごらんになり、近くの連絡先を探したり、自分でもグループを作ることもできます。インターネットでは、自閉症の生物学的治療法に関する支援団体も見つかるはずです。例えば、http://www.gfcfdiet.comが一例です。私が書いた本、『自閉症および広汎性発達障害のミステリーを解く』−調査そして答えを発見した母親の物語(Simon & Schuster 2000, Broadway Books 2002)の中で、かなりの情報を提供しました。ほかにも優れた情報源があります。リサ・ルイスさんの本で、『特別な子どもには、特別な食事を』『特別な子どもには、特別な食事を パート2』(Special Diets for Special Kids, Special Diets for Special Kids Two)がありますが、多くの情報と、すばらしいレシピがたくさん紹介されています。両方ともに、食事療法のための自閉症ネットワーク(ANDI)か、 http://www.amazon.com で、手に入れることができます。カタログがほしい方は、ウェブページで見てください。http://www.AutismNDI.comです。もしくは、ファックスも受け付けています。番号は、+1-609-737-8453です。ANDIニュースレターを購読希望の方は、米国内で$24、米国外では$28です。あなたのお名前と住所を、次の宛先にご連絡ください。ANDI, PO Box 335, Pennington, NJ. 08534-0335 USA。頑張ってください!


(柿谷正期、佐藤敬、岩井智子共訳)2002年12月28日

この記事は著者の許可を得て翻訳されました。訳しにくい専門用語があって誤訳の可能性があります。気づいた方は教えてください。


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