情報の正しさを見分ける力

 「フェイク・ニュース」という言葉をよく耳にする。ネットに誰でもアクセスできる世の中になると、間違った情報が巷に溢れていることを知っていないと混乱する。溢れている情報の真偽を見極める力を我々は持っているだろうか。人の噂話も科学的情報も歴史的研究もそうだ。
 米国議会ではロシアゲート疑惑でトランプ大統領が弾劾される可能性もあったが、弾劾されずに終わった。そして今やオバマゲート疑惑が出現している。FBIは正しいことを行うと考えられているが、政権中枢部から追われた大統領補佐官フリンは自宅を売ってでも弁護士費用を工面して戦ってきた。大統領が交代する直前FBI長官コミーにオバマ大統領が言ったことが補佐官スーザン・ライスのメール(忘備録)に残っていて明らかにされた。これから米国司法省がどのような情報を提供するだろうか。議会が動いて元米国大統領が証言を求められる可能性が出てきた。
 慰安婦問題、徴用工問題、南京虐殺問題等々、悪意によって真実がゆがめられて、世界にねじ曲げられた情報が流布している。今回の武漢ウイルスに関するWHO事務局長の発言を聞いていると中国の出先機関の発言のように聞こえる。中国の反対によりWHOの総会に台湾はオブザーバーとして参加が認められなかった。
 アルツハイマー協会*という英語のサイトがある。そこに「脳を大切にする十の方法」と書かれている。食事については、「健康でバランスのとれた食事とは、脂肪を少なくし、野菜・果物を多く摂る」と書かれている。これまでの知識で考えると良いことが書かれているように思われる。これに対してパールマター(David Perlmutter)医師は、「ええっ!」「必要なのは脂肪をもっと摂ること、そして炭水化物を少なくすること」でしょう!そして研究成果を紹介している。高齢者の認知機能を調べてみると、炭水化物の摂取が多いグループでは認知機能の低下を示す人が多い(90%)。一方、脂肪を多く摂取しているグループでは認知機能の低下が少ない(44%)ことを示していた。つまり脂肪を摂らない人ほど認知機能の低下が見られるというのだ。食事についての知識は刷新されなければならない。*https://alz.org/help-support/brain_health/10_ways_to_love_your_brain
                柿谷正期(日本選択理論心理学会会長)
JACTP News Letter 86号

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